泣き言 in ライトノベル

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わたし以外とのラブコメは許さないんだからね

可愛い

冷たい態度に負けずアプローチを続けて一年、晴れて想い人に振り向いてもらえた俺。クラスの誰をも寄せ付けようとしなかった孤高の美人、有坂ヨルカと彼氏彼女の関係になったのだ!しかもあれだけツンケンしていたくせに、本当は俺のことが大好きだったらしい!「わたしの方が好きに決まっているのに、それが伝わってない気がする」え、このカワイイ存在ヤバくない?強気なくせに恋愛防御力0な彼女にイチャコラ欲求はもう限界!だけど人前でベタベタするのは禁止?さらに秘密の両想いなのに恋敵まで現れて…?恋人から始まるラブコメ爆誕

 

 この作者の他の作品はそれなりに読んでいたんだけど、失礼ながら可もなく不可もなくといった感じでいわゆる決め手に欠いた作品だった。

 が、今作はとても分かりやすいコンセプトでキャラクターづけなども非常によくできていたと思います。『スカルアトラス』も『魔術コンサルタント』も結構体系的というか、いわゆる教養という土台がしっかりした作品だと思っていて、その分エンタメ的な盛り上がりの弱さを感じてはいたのですが、最初から成立しているカップルとアピールしてくる他の女の子たち、という自然発生的に起こる山場谷間をストーリー構成上に上手く落とし込めていたのかなと思います。

 もともと『スカルアトラス』では結構好みの女の子も出てきて、ヒロイン自体にも期待していて、ヨルカも周囲に見せるしっかりとした姿と主人公に甘えたくてもなかなか甘えられないもどかしさがすごくよかった。

 過去作でも見られた論理性というか、しっかりとした教養というか、キャラクターをデフォルメする際にはよく見られるぶっ飛んだ性格がなくて地に足のついた個人で非常に好感が持てた。

 二巻も重版、三巻も発売決定というところで続きが非常に楽しみな作品ですね。

 

ノシ