泣き言 in ライトノベル

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タタの魔法使い

俺の意見はおおよそTwiiterで語ってしまった感のある作品です。

 応募総数5,088作品の頂点――第24回電撃小説大賞《大賞》受賞作!

2015年7月22日12時20分。弘橋高校1年A組の教室に異世界の魔法使いを名乗る謎の女性、タタが突如出現した。後に童話になぞらえ「ハメルンの笛吹事件」と呼ばれるようになった公立高校消失事件の発端である。
「私は、この学校にいる全ての人の願いを叶えることにしました」
タタの宣言により、中学校の卒業文集に書かれた全校生徒および教職員の「将来の夢」が全て実現。そして、あらゆる夢が叶った世界が現れる。だがそれは、ある生徒の『異世界を旅したい』という願いが実現したことによる異郷の地だった――。
現実から隔絶された世界での彼らの武器は、かつての夢。日本へ帰還するため、全校生徒による過酷な異世界サバイバルの幕が上がる。

叩かれるであろう要素はそれなり

褒められるであろう要素もそこそこ

で、何かを褒めることができる人、何かを貶すことができる人、さてどっちの方が多いでしょう。

今回は割と叩かれる要素があんまり作品と関係がないというかイデオロギー的というか、この作品には過剰な日本万歳神話が含まれています。って感じ。別に俺としては日本が凄かろうと日本がくそだろうと、どうでもいい。事実に基づいていない! 調べろ! って人も見かけたけれど、それも俺にとってはどうでもいい。

まあ、こういう風に若干政治的要素(?)を含んでいるが故にあからさまに目立つ叩ける要素があることは事実。まあ、ぶっちゃけどうでもいい。そもそも事実に基づいた作品構成をしていないのはどこでだってあることだ。強いて苦言を呈するとすれば、こういうあからさまにリアリティを求められるところでそのリアリティを底上げできなかったのは否定材料としては大きいよね。

あと、語り部によるバイアスが非常に強い。これは上記の問題を含んでいるわけだけど、そういうことである。

群像劇としては楽しめないでもなかったが、タタの悪辣さがあっさり終了してしまったことについては本当にダメだったと思う。確かに冒険、異世界生活という点で見れば、臨場感はあり、その点についてはなかなか楽しむことができたと思う。ボスの打倒が不完全燃焼だから、作品の最高到達点が高くない。そこが問題。

ノシ