泣き言 in ライトノベル

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育ちざかりの教え子がやけにエモい2

好きな男がちらつくと理性を失う女いいな。

夏の気配と、恋わずらいと。

椿屋ひなたが風邪を引いた。

担任として、お隣さんとして、彼女の看病はもはや義務のようなものだ。
だがしかし。体調不良であっても、椿屋ひなたは椿屋ひなたである。

「ねえお兄」
「どうした」
「服、着替えさせて」

……それはさすがにおかしくないか? いや、中学生相手に意識している俺がおかしいのか?

けれど、これはほんの序の口だった。

俺はまだ気付いていなかったのだ。
彼女も、それに他の生徒たちも。中学二年生には、風邪よりよほど罹りやすい病があることを――。

“育ち盛りすぎる中学生”とおくるエモ×尊みラブコメ、第2幕!

 

 僕は基本的に恋愛カプ厨脳の人間なので、二次元の女性を評価する際には「好きな男の前ではどういう行動をするのか?」みたいなところにかなり重点を置きます。その上で直情的な二次元女性はあまり好みではないので、本性を隠すあるいは隠していた本性を見せてくれるととても嬉しいです。

 その上でひなたを評価するなら、個人的にはかなり評価が高い。別に可愛いとかそういう次元ではなく、そう、言うなればまさしくタイトルの通り「エモい」なのだ。

 

 ひなたと達也の関係を阻害するものって年齢と教師生徒のそれが全てであって、けれど、それだけにあまりにも強固でそれを考えると舞台とかキャラクターの設定があまりにも絶妙なバランスで成り立っているなと。

 多分、というか確実にひなたをよくある高校生くらいの設定にしたら、この小説一巻で終わるんじゃね? ってくらいにひなたが女として強い。孫子が言っていた通り、自分と敵を理解して挑んでこその勝負なんだなと思います。恋愛上の駆け引きを勝負って言い方していいのかは不明ですけど、それくらい絶妙な駆け引きをやっていると思います。エモい。

 

 高校生と高校教師だと、非常に現実的に見えてしまうんですよね。恋人同士の関係ってやつが。その上、非常に危うい。ひなたを高校生にしたら達也は普通に落ちそうだし、そうすると中学生では想起しずらい先も出てくるから、達也の株を下げてしまうんだよな。かといって、そうはさせまいとすると今度はひなたの魅力が失われる。

 そう考えると、中学生っていうバランスは非常に素晴らしい。中学生だからこそ、無鉄砲さが許され、その上で大抵においてはそれを制御できる成熟したキャラであり、それを変えることができるのが主人公だけ。う~ん、エモい。

 血は水よりも濃いというお母様の言葉の通りです。いいぞ、母親公認もっとやれ。

 

ノシ