【感想】英雄教室
この小説はある意味日常ものである
一人殺せば犯罪者、百万人殺せば英雄
という素晴らしい名言がこの世には存在する
はっきり言ってしまえばファンタジー世界における英雄なんて呼ばれている人種の100%が殺人鬼と同じだ
人を殺した
違うのは数だけで、行為には変わりはない
そして悲しいことに英雄とは人ではないのだ
英雄とはありとあらゆる栄誉や力、羨望、嫉妬、期待、失望etc
感情という感情を押しつけられてその存在を失うものだ
とまぁここまで英雄の話をしてきたが、この物語の主人公とは勇者である
が、ほぼ同じようなものだ
人ではない
不可逆性とも言えるであろう
勇者の勇者たる所以を失ったところで彼は勇者であるという束縛からは逃れられない
彼がどれだけ普通を望んだところで霞へと手を伸ばすようなものだ
普通を夢見る男の心温まる物語
ここではこう定義しておこう
ノシ