泣き言 in ライトノベル

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月とライカと吸血姫5

宣伝はたくさんすべきだって、同志たちも言ってる。

そして大人って卑怯、大人ってクソ、大人ってふぁっきん。俺たちは一生夢を追い続けていきたいんだぁぁぁぁああぁぁぁぁぁああぁあ!!!!

誰がために、月を目指すのか 

共和国の宇宙開発が停滞するなか、それまで後手に喫していた連合王国は資金力と組織力を武器に目覚ましい成果を上げ続けていた。一方、焦りを募らせる共和国政府上層部は、人命を軽視した無理難題を現場に押し付ける。
〈ライカ44〉の訓練センターの副長官に昇進したレフは、同じく教官を務めるイリナと後進の育成に励みつつ、自らも月への飛行のため訓練を続けていた。
そんな中、レフの同期であるミハイルとローザが結婚するというニュースが飛び込む。しかしそれは、停滞気味の宇宙開発を隠蔽したい政府によって仕組まれた強制結婚。憤るレフとイリナだが、さらなる理不尽が彼らを待ち受けていて……。
宇宙飛行士は、技術者は「人類の夢」のため、いつだって命がけだ。しかし、国家の威信という名の下に、政府の駒であり続けるのは本当に正しいことなのだろうか。
これは、世界が東西に二分され、月を目指し争っていた時代の物語。その光と陰、表と裏の歴史に、宙に焦がれた人と吸血鬼がいた。
宙と青春のコスモノーツグラフィティ、新章「月面着陸計画編」ここに始動! 

ローザ……ローザ……うぅ……っ、という感じで、コミカライズ版でローザのドスケベボディという可能性を知ってしまったものとしては彼女の境遇に涙を禁じ得ない。

幸せにしてやってくれよぅ……

あっ、掃除朋具先生、コミカライズ復活待ってます。bioにまだ文言が残ってるし、信じていいんだよね!?

 

話がそれた。今回は、天才頼みの共和国を連合王国が国力と数の多さで挽回し始めるというよくあるよくあるガハハハ(いや、あんまり笑えないのだが)展開。非人道的な諸々を強硬する 共和国に対して、俺たち宇宙飛行士は何ができるんだ、というやつ。

月と猟犬、格好良すぎるまである。

こういう夢って、結構馬鹿にされることが多くて、いつまで夢見てるんだとか、金の無駄だとか、ひっきりなしに言われていて、でも、自分としてはその言葉を理解できてしまう面もやっぱりあるわけですよ。宇宙開発は確かに金がかかるし、その成果も人一人が生きていられる間に成果にならない。

そういう科学の基礎研究と同じような土台となりうるものは、いつの間にか世界の土台を縁の下で支えてくれていることがあるのだから、より一層報われないなあと思う。しかも、こういう浪漫で塗り固めたもので金をぶんどらないといけないわけで完全に人質なわけですよ。

僕もそれに乗せられた愚か者なわけですが、フィクションの中でなら、こういう浪漫があっていいわけで、本来見ることなんてなかった夢を、彼らが見ている姿を、月に手を伸ばし、掴もうとする瞬間をぜひとも眺めてみたいものなのだ。

 

ノシ