泣き言 in ライトノベル

ライトノベルの感想を真面目に不真面目に書きなぐるサイト

キミの忘れかたを教えて

やっぱり人はそう簡単には死なない。

俺は死にゆく身、なのにキミは何度もそれを許さない――青春感動巨編、開幕

「残された余命は半年――、俺はこのまま死ぬつもりだった」

大学を中退してニートとなり、生きる価値がないと感じていた松本修は、昔からの悪友・トミさんの誘いで母校の中学校を訪れる。
そこには芸能人となってしまった因縁の幼馴染み・桐山鞘音がいて……。この出会いが再び修の運命を突き動かす。

『天才ゆえの孤独を抱えたヒロイン、凡才ゆえに苦悩する主人公。二人のすれ違いと、遠回りな青春に引き込まれました』
『逃げて逃げて、逃げ続けたクズに残った一つの約束。胸が熱くなりました』 発売前から感動の声多数。

掴めなかったチャンス、一度何かを諦めてしまった人に贈る、大人の青春物語。

大切な人を失い物語は終了。残された人は強く生きる。

なんて物語は非常にチープである、なんて言われたりしますよね? それって結局はあざといとか泣かせに来ているとか、そういう“死が二人を分かつ”みたいな定番があまりにも増大してしまったからで、裏を返せば、そういった王道であるとむしろいえるわけだと思います。

この物語は、というよりライトノベルというものに、僕は一種の成長物語ぶりを求めているわけでして。だからこそ、僕としては「そこそこ面白かったよ、で。それで?」といった類の感想しか持てないのだなあと思った。

クズが逃げまわり、最後の、もう逃げられないところまできて、追い込まれたところで最大限の勇気を振り絞って立ち向かう。いいと思います。

けど、この物語はそういうものではないと思います。

彼は頑張りました、ではあなたは?

と心底思うわけです。

ノシ