おにぎりスタッバー
僕はこの作品、滅茶苦茶好きですよ?
なんだか、そのラノベとしては特殊な体裁からなんか奇書扱いみたいな感じですけど、むしろ無茶苦茶一般的でオーソドックスな内容だったと思います。小気味いい主人公(兼ヒロイン)の語り口が大好きになれますし、かなり落ち着く文章なんですよね。別段、作家としての描写力が抜きん出ているわけでもないんですけど、何というかキャラクターに寄り添って特徴づけする力が物凄いと思う。
読ませる能力が非常に高い。技巧派というわけではないんだけど(実際には出来るんじゃないかなと思う)すらすらと入ってくる。文字の濁流をヒャッハーと泳ぎ回っていく感覚? それが凄く心地よい。あと、挿絵かな? よくある、文中のワンシーンを切り取ったものじゃなくてあくまでも扉絵として使われていてそれが非常に綺麗な演出となっている。
本当にこの子に恋できるレベルで可愛い。
あと、地味にトリックというかミスリード仕掛けてくるの、本当に素敵。真面目に騙された。そしてなんといってもラスト一文だと思います。はっきり言ってこれまでのギャップが半端ないし、マジでノックアウトされる。あれだけで神作認定できる。
ノシ