虐殺器官
凄い面白かった。
特にラストの展開はお気に入りですね。こういうなんというかやるせなさっぷりは大好きです。いいぞもっとやれ。
端的に言えば、ひたすら殺して悩みながらも結局殺すみたいな流れだけど、伊藤計劃ののテキストで彩られるとめっちゃ面白くなるから困る。いや、いいことなんだけど。僕が知るSFはBEATLESSだったり電気羊だったりするんだけど、どちらかといえばシンプルなストーリーラインを凄まじく精巧というか丁寧というか、よく描いている電気羊よりな話かな?
なんというか、ストーリーラインで魅せる山あり谷有りジェットコースター的な作品ではない。うぉぉぉぉおおおお! とラノベ読者たる僕が燃えるような作品ではなく、静かな場所で密かに没頭してしまうような心地よさを抱えた作品です。テキストが良いと物語にズブズブと沈み込んでいけるのが本当に素晴らしい。
ノシ