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探偵はもう、死んでいる3

このシエスタって女の子。ちょっと死んでいるくせに出番多すぎじゃないですか? いいぞ、もっとやれ。

かつて名探偵の助手だった俺・君塚君彦は、ある日、夏凪、斎川、シャルと共に誘拐された。そして知らされるシエスタの死の真相。呆然とする俺たちの前に、生前のシエスタそっくりの謎の少女が現れ、今の過去映像にはある間違いがあると語り出し…「どうやらやっぱり私は、人の感情を読むのは苦手だったらしい」それは完全無欠のシエスタが犯したミス。名探偵であるが故に見つけられなかった微かな想い。その過ちを探しながら、俺たちは“名探偵”を継ぐことの真の意味を知っていく。探偵はもう、死んでいる。死の真相も明かされた。それでもエピローグにはまだ早い。 

 

 とりあえず、シエスタ大好き同盟の人間としてはもっとシエスタの可愛いところが見てみたいと煽り倒したい気分であることはここに記す。ところで、今回の表紙のシエスタなんですが、2巻と比べてコルセット緩くしてますか? なんか、心持ちおっぱいが小さく見えるんですが、これって勘違いでしょうか? ああ、そうですか。残念です。

 さて、今巻の内容としては、シエスタの死という過去について大筋で清算を完了させたと言ってもいいかもしれない。まあ、この巻に書かれている内容だけならの話なので、またとんでも設定が出てきて風呂敷が広がる可能性も否定しないが。シエスタがそういったから多分平気だと思うよ? 大丈夫……だよね?

 

 そういった意味では、これからは未来の話ということになるのだろうか? シエスタという名探偵の死亡により大きく世界は動きだし、それに翻弄された4人は確かに自分を取り戻し、一人で立つまでに至る。ここからは4人が改めて一つの目的のために動き始める物語、ということになるのかな? いや、よく分からないけど。

 そうすると必然的にシエスタの出番って少なくなってしまうのだろうか、と思ったりはするけれど「大丈夫、彼女は間違いなくシエスタだよ!」と俺の中にいる謎のオタクが自信満々に言うので、作者はきっと何らかの形でシエスタを全面に押し出してくれるでしょう! 大体、タイトルを冠する女が他の女に負けるわけないんだよなぁ!

 

 しかし、作品全体を通して言えることであるけど、相変わらず世界観がぶっ飛んでいてやばい。もう面白い作品にありがちな設定10選の要素を全部ぶち込んだと言っても何ら不思議ではない本作ではあるけれど、今回ばかりは少しくらいなんていうか想定内、みたいな感じに収まると思っていた俺の見事に上を行ってくれた。なんだよ、《調律者》って。なんだよ、格好いいじゃん。

 そういえば、こういう世界に散らばる凄いやつ! みたいなものが作品の都合上日本人に偏るってあるじゃん? 今回もそれかよ~って内心一瞬だけ思ったんだけど、日本人一人だけだったわ。全然偏ってないどころか人類の枠の外にいるようなやつまで引っ張り出してきたわ。

 流石そこは外さない辺りしっかりしてるよ。※なお、夏凪が選ばれたら途端に偏りが指摘されるようになるのは間違いない。

 というわけで、結論としては今回もとても面白かったので、次回にも期待していこうと思う。次はいつ出るんですか?

ノシ