泣き言 in ライトノベル

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七つの魔剣が支配するⅢ

思ってたのと違うけど、面白かったぞー!!!!

こう、ドキドキワクワクの救出劇だと思っていたのですが、ドロドロの友情愛憎劇だったみたいな。いや、全然良いんだけどね!?

運命の魔剣を巡る魔法バトルファンジー、待望の第3弾!

オフィーリアが魔に呑まれ、 その使い魔にピートが攫われた。迷宮の深みに潜む魔女を相手に、自分たちに何が出来るのか? 苦悩するオリバーらは果たして、友人を取り返せるのか――。 

主人公これもうオフィーリア=サヴァドーリじゃん。いや、カルロスって言う人もいるかもしれないけど、俺的にはオフィーリアが完全に主人公。個人的には宇野朴人先生の好きなところとして性的マイノリティとして扱われかねない問題をさらりと描いてしまうところ。前作のアルデラミンでの女性軍人とかもそうなんだけど、今回で言う、ティムやカルロス、ピート辺りの問題をさらりと混ぜ込んでいる。

分かりやすく言えば、男だから女だから、みたいなところがあまりない。

話が逸れたけど、今回の話はピートを救う話ではなく、オフィーリアを救う話になっている。彼女自身は、おそらくサキュバスとしての能力がなければ物凄く良い人だと思うんですよ。それこそ、ゴッドフレイパイセンが言っていたみたいに。

「~本当に面倒な奴というのはな、そんな殊勝なことはこれっぽっちも思わない。ただ笑いながらこっちの命を狙って来るんだ。~」

というこれに集約されている。多分、ゴッドフレイが声を掛けなかったら、彼女は変わらなかっただろうし、ちょっと煙たがられる程度のレベルで済んだはずだった。けど、ゴッドフレイに触れて、彼に想いを寄せたせいで面倒臭い女になった。

彼のそばにいたいけど、どうしていいか分からない。

だからこそ、邪魔するやつの命をなんて事のないように扱うわけだ。

彼女が踏み外すことになったきっかけはほんの些細なもので、周りが面倒な奴だからなんだ。カルロスを除いても、ティムとセディは面倒な奴ではなかった。本当に面倒なモブが、普通に考えれば対処できるオフィーリアの問題に対して迷惑を掛けられていると思い込んで、オフィーリアがいることの意味を考えもしない本当に面倒な奴が、笑いながらオフィーリアを追い詰めた。それだけのことである。

まあ、ゴッドフレイがオフィーリアに声を掛けなければそれを無視する強さはあったのかもしれないけど。やっぱりゴッドフレイパイセンが悪いよー。これだから皆が大事、みたいなやつはいざってときの誰かを溢してしまうんだよ。

とても面白かったです(とってつけたような感想)

ノシ