泣き言 in ライトノベル

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魔人の少女を救うもの Goodbye to Fate

最近、怒りの閾値が低くなってきたタイプの英雄だ。

神は、二人のささやか過ぎる願いすら赦さない――

これは、正邪を超えて運命に抗う、少女の物語。
これは、人であることを棄てて英雄に挑んだ、少年の物語。


「弱くてもいい。あなたがいいの」
ウィズにはわからなかった。偶然出会っただけの少女アローンがなぜ自分を慕うのか。彼は凡夫で、秀でた才能もない二流の傭兵。遠い故郷を目指すアローンの護衛役にはふさわしくない、そう思っていたが……。

「……同じだったから。あなたもわたしも同じ……選ばれなかった人間」
少女が告げる言葉の意味、そして待ち受ける残酷な運命を知ったとき――ウィズは決意する。守りたい……守ってみせる。たとえかつての親友、救世の英雄を敵に回しても――

これは『選ばれなかった少年』と『見放された少女』が紡ぐ、誰も知らない“世界の裏”の英雄譚。第9回GA文庫大賞<優秀賞>作品。 

というわけで何だこのクソアマはと思いつつスタートした本作であるけれど、さらにヘイトを被ってくれる敵役が出てきてくれたので普通に読むことができた。ヘイト管理大事。

だって、運命に選ばれただけの弱々メンタルとか英雄なのっちゃいけないでしょ。それ本当に大事。よく、言われている徐々に人間性を失っていくと言う隠し設定ですり減っていく様に感情移入する作品。

がしかし、その割りにはヒロインの目的がいまいちよくわからなくて(ここは読解力不足かもしれないけど)その分、悲壮さが伝わらなかった感じ。普通にいい話だとは思うのでそこがちょっと残念だった。

あとは若干ご都合主義とかそういう匂いが残ってる。ぶっちゃけラスト周りはしょうがないってことを理解した上で不満。とはいえ、全然つまらなくはないので次巻以降どうやって繋げるかが鍵かな?

ノシ