泣き言 in ライトノベル

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Chaos;Child -Children's Revive-

素晴らしいと思いましたね。

世莉架が普通の女の子として生きているだけで、もう、それだけで十分なんですと言いたくなるくらいに嬉しい。ここで語られるのは彼が守ったものであり、その後である。ゲーム版にて、僕たちは彼に自らを重ねたし、彼が守ったものを知っている。

故に読者として、この物語を読むということは、彼自身に自分を重ねるという行為にほかならない。僕たちは南沢泉理からの手紙を読む彼なのだ。

悪者を倒して世界は平和になりました……とはいかない。この物語の始まりは初めから大きく歪んでいました。彼一人が頑張ったところで、はい、元通りとは行きません。

ですが、この物語はこれでいいのだと思います。寂しさだとか、残念だとか、そういう言葉で表していき、でも結局納得する。

この物語は宮代拓留に宛てられたものであり、彼の目を通して僕たちはこれを読んでいる。至極当たり前の事実。読者は物語には入り込めない。

ノシ