冴えない彼女の育てかた6
いかんでしょ（憤慨）
今回はハッピーエンドではなかったので賛否がわかれるような作品だと思いました
少なくとも、倫也の気持ちは結構理解できる
もちろん理解できない人がいることもわかる
いわば溜めの回なので次巻と言いたいところだが次は短編集
らしいのでおとなしく待機しておきます
ノシ
じゃあ感想（隠します）
まずは加藤と倫也の関係性は随分とこじれた
一つは加藤の言う自分に相談してくれなかったこと、サークルメンバーとして信用してくれなかったことは当然反感を買うと思う（実際に加藤も認めている）
二つ目は加藤は冬コミを優先するだろうと倫也に思われていたこと、これは加藤はだったらショックだなって述べていたけど、実際に加藤はそれを感じていたと思う。例えば最初は英梨々に対する独占欲みたいなもので加藤を呼ばなかったとしても、あの絵を見て、みんなを裏切るという選択肢は相当な覚悟が必要だったと思う。で、やっぱり加藤は冬コミを優先させるんじゃないかって倫也は思ったはず、それが告白をあっさり撤回された加藤の本気を見ていたからだと思う
んで、三つ目、倫也の鈍感ぶりに業を煮やしている可能性。個人的には加藤のベクトルは倫也に向いていると思う。五巻でどっちを選ぶか倫也に迫って、両方選ばないって言われた時の、ちょっと前、僅かに上気した顔、その後のフラットさ。やはり加藤は倫也からの好意を期待していたのではないかと思う。それをある意味最悪なかたちで裏切られたわけだから怒って叱るべきかと
んで、次は英梨々ー倫也
これは意外と表面上はさほど変わらない関係が続くと思っている。以前の関係は倫也＞英梨々で成立していた。今回の英梨々の覚醒で、倫也の中ではそれがひっくり返った。しかしラストシーンで英梨々が一時的に書けなくなったため、英梨々の中では倫也＞英梨々という構図はまだ変わらないと思う。が、倫也の中での図式がそう変わるはずがなく、倫也からすればできる癖にしないっていうふうに捉えられてひょっとしたら倫也がそのあたりを爆発させるかもしれない。となると三巻での焼き直しとしてきちんとした形での仲直りが出来るのではないかと思っている。おそらく、加藤に対する裏切りが枷になっている可能性や、新たなる情熱を向ける矛先がなく、燃え尽きてしまったのかもしれない。いずれにせよ、加藤との仲直りも重要なイベント二だと思う。ただ、加藤と英梨々が仲直りした後で英梨々がいつもどおりに接するならば、倫也のSAN値はがりがり削られるだろうし、そのあたりが倫也の爆発につながるかもしれない
次は先輩について、先輩についてはさほどかたることはないが僅かにヒロインとしての目が復活したと思っている。加藤は前巻、今巻で若干キャラ的に瑠璃に寄ったと思う。本来は先輩がモデルである、瑠璃に。このまま倫也ー加藤の関係性がうまくいかなければ英梨々との関係性もうまく行かない（加藤が関係修復に協力してくれない）ので結果として関係性が一番安定している、美智留ないしは先輩に移ることもありうる。それでなぜ先輩かというと先輩との関係性が倫也にとって一番気楽で心地よいから。作家と信者、師匠と弟子という関係はあの二人においてはハマりすぎている。美智留に対して素直になりきれていないあたりの差だと思う。また、今の加藤が瑠璃に寄ってしまっているため、その加藤（瑠璃）に対する思い入れがオリジナルである先輩に向けられることは十分にあり得ると思う。
次は美智留、今回美智留が加藤と仲良くなったのは、次以降美智留が加藤に踏み込むきっかけになるのではないかと思ってる。なんだかんだで、英梨々は対人コミュニケーションがお世辞にもうまいと言えないため、リア充よりの美智留が力を発揮することも多いはず。ただヒロインとしてはやっぱり落第点
最後に、この巻は英梨々回に見せかけた加藤回である。最終的なヒロインも加藤なんじゃないかなと思っている。というのもこの作品はある意味、二面性というのがキーワードになっている気がする。お嬢様だけどツンデレオタクの英梨々、優等生だけどヤンデレラノベ作家の先輩、このふたりはある意味では二面性をうまく使い分けているしそれがむしろ正常だと思う。だけど、加藤と倫也に関してはその二面性がない。少なくともこれまではなかった。詳しくは二巻。加藤には加藤のやり方があって、倫也には倫也のやり方があり、二人共それを貫いてきた。しかし、今回で加藤はらしくないことをしたし、倫也は力を入れられるところで手を抜いた。二人にとってはその歪みはおそらく許容できるものではないと思う。加藤も自分らしくないと言っているし、倫也はジレンマに苦しんでいる。だからこそ、二面性の許容を経たもの同士が結ばれる（エンディングを迎える）のではないかと思う。
今回はこれくらいで長文失礼
